この記事は
「文中に出てくる過去形と過去分詞の形が同じ動詞を見分ける練習問題をさがしています。何かよい具材はありませんか?」
と悩んでいる英文解釈リーディング学習者に対して記事を執筆しています。
● こんにちは、まこちょです。
みなさんは英文を読んでいるとき、これは「過去形」なのか、それとも「過去分詞」なのか悩んでしまったことはありませんか?過去形と過去分詞の形が同じ動詞だと悩んでしまう人が多いようですね。
例えば、
① The boy knew…
② The boy known…
だったら①のknewはknowの「過去形」ですから、The boy(S) knew(V)といった解釈になっていくし、②のknownは「過去分詞」ですからこのknownはThe boyにかかる分詞と解釈してThe boy ⇐ [known…]と動いていく姿勢になることができます。
ところが動詞には「過去形」と「過去分詞」の形が全く同じものがありますよね。例えば、
③ The boy used…
useはuse – used – usedでわかる通り、過去形と過去分詞が同じ形をしているので、この時点で
The boy(S) used(V)…
か
The boy ⇐ [used…]
と解釈していくのかはこの時点では「わからない」ということになります。そして意外とこの点で英文解釈に悩んでしまっている方は多くいるようです。
そこで今回は、英文中に出てくる動詞が「過去形」なのか「過去分詞」なのかを形から判断していく方法を、実際の練習問題を通じて研究したいなと考えています。
ぜひ、マスターしていただいて、英文を読む際になるべくストレスを感じないように解釈できるようになってくれれば幸いです!
以下の記事を読了すると次の点であなたの英文解釈能力は著しく向上します。
過去形か過去分詞かを見分ける問題
【問】
Among writers who have left behind their works sufficient to keep their memory alive, one here and there has also had the peculiar power to impress his personality, not only upon his contemporaries, but upon posterity likewise, who accordingly thinks of him with the kind of interest usually reserved only for the living.
【単語・表現】
- leave behind 「残す」
- sufficient「十分な」
- here and thereは「あちこちに」
- peculiar power「特殊能力」
- posterity「後世の人々」
- likewise「さらに」
【解説】
● まず英文解釈の基本、(S)と(V)を前から読みながら捉えていきましょう!
Among writers who have left behind their works…
前置詞among効いているため、後ろのwritersは(S)になれません。
このwritersに関係代名詞節who節がかかり、
Among writers who have left behind their works…
訳「作品を残して死んだ作家の中には」
いよいよ(S)が登場するのかなとおもったらsufficientと形容詞。
… their works sufficient to keep their memory alive,
形容詞は動詞の補語になるか名詞にかかるかなので今回はworksにかけましょう。
sufficient to V はenough to Vと同じで「Vするほどに十分」。 keepはO+CのSVOC文型を作っています。
訳「名前(の記憶)が残り続けるほどに十分な作品を残して死んだ作家の中には」
長くなってきましたね(笑)
Among writers who~, one here and there has also had the peculiar power…
おっとやっとone(S) has had (V)が出てきましたね。「ほっと」しましょう。
訳「~作家の中には、特殊な能力を持った作家もまた、そこら中にいたのである」
peculiar power「特殊能力」って?と思った人は正しい反応ですね。そうこの単語はこの文中で初めて出てきましたからこの能力の「内容」は分からなくて当然。
でもその疑問を解消するかのようにpeculiar powerの前にtheがついています。
… one here and there has also had the peculiar power…
このtheに気づきましたか?そうこれ「予告」のthe。後ろから「特殊能力」について説明が入ることを教えてくれているんです。
… the peculiar power to impress his personality, not only upon his contemporaries, but upon posterity likewise…
impress A on B で「AをBに印象づける」 on Bの部分が not only A but also B 「AだけでなくB」の相関構文が使われていますね。
訳「己の個性を同時代の人々だけでなく後世の人々の記憶にも刻み付ける特殊な能力」
… , who accordingly thinks of him with the kind of interest…
関係代名詞のwhoの先行詞は今回はnot only A but also BのB、すなわち「後世の人々」だなぜってこのnot only A but also Bは「AよりもBの方を強調する」構文だからです。
訳「…後世の人々はそれ故に、…気持ちでその作家のことを考えてしまうのである」
… the kind of interest usually reserved only for the living.
ここではthinksと動詞がありますので、このreservedは動詞ではない。「過去分詞」ですね。
ちなみにreserveは動詞の場合「他動詞」ですので後ろに名詞が必要ですから、そのアプローチで、このreservedは「過去分詞」だと判断してもok。構造上はこうなっているのだ。
reserve A
↓
A be reserved
↓
A ⇐ [reserved]
訳「後世の人々はそれ故に、通常は生きている人に対してのみに抱くような気持ちで、その作家のことを考えてしまうのである」
全体訳はこちらになります。
全体訳「名前が残り続けるほどに十分な作品を残して死んだ作家の中には、己の個性を同時代の人々だけでなく後世の人々の記憶にも刻み付ける特殊な能力を持った作家もまた、(そこら中に)いたのである。後世の人々はそれ故に、通常は生きている人に対してのみに抱くような気持ちで、その作家のことを考えてしまうのである」
まとめ
さて今回はいかがでしょうか?今回のポイントは
- ① (S)と(V)の発見
② 予告のthe
③ 動詞と過去分詞の判別方法
などです。いい文章でしたね!
また、会いましょう。
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