この記事は、
「最近シャドーイングに興味を持っているんですが、シャドーイングって何ですか?いまひとつやり方がわかりません。また効果が本当にあるのかどうかも不明です。ぜひシャドーイングについて教えてください」
と悩んでいる英文リーディング学習者に向けて記事を書いています。
●みなさんこんにちは、まこちょです。
最近、英語学習において、シャドーイングの効果がだいぶ浸透してきました。シャドーイングは、リスニングスピーキング、リーディング、ライティングの4技能全てに効果をもたらす最強の学習方法です。
しかもやっていて楽しいですので英語学習も継続しやすいといった、まさに至れり尽くせりといった学習方法と言って良いでしょう。
ところが、このシャドーイングなのですがいまひとつやり方がよくわからない、といった質問を受けます。
こんな面白すぎるシャドーイングを、英語学習に組み入れないなんてあまりにももったいない!そこで今回は、英語シャドーイングをすることによって得られる効果と最強のやり方を余すところなくご紹介します。
以下の記事を読了すると次の店であなたの英文リーディング能力は著しく向上します。
▶ シャドーイングのやり方と効果について分かる
ぜひ参考にしていただいて、今後の英文リーディングに役立ててくだされば、幸いです。
シャドーイングとは?
シャドーイングと言うのは、英語を聞いてそれを真似て発音する訓練方法です。ポイントは聞こえてくる英文の、すぐ後を追いかけるように英文を発音するという点。
イメージ的には、「蛙の合唱」を思い出していただければわかりやすいかと思います。英語を聞いてそしてそのままを発音するというのをワンセットで行うわけですから、非常に難易度が高く負荷が大きい訓練方法です。
シャドーイングは、英語の4技能(スピーキング、リスニング、ライティング、リーディング)に抜群に効果をもたらす非常に有効な英語学習方法です。
よくシャドーイングはスピーキング、リスニングだけに効果的だと言われていますが、実はそんなことはなくあなたの英語力を全体的に底上げしてくれるのは間違いありません。
ぜひシャドーイングのやり方をマスターして、あなたの英語学習に取り入れてみてください。その効果にびっくりすると思いますよ!
シャドーイングの効果
このシャドーイングという訓練方法ですが脳にしびれるほどの負荷がかかるだけのことはあって、効果は絶大です。具体的にどのような効果をもたらすのか、以下にまとめてみましたので参考にしてみてください。
効果①:リスニング力のアップ
まずは何よりもこれでしょう。シャドーイングは耳に入ってきた英語の音声を、なるべくそっくりに口からアウトプットする方法ですので、英語の独特のリズムも同時に吸収することになります。
そうすると英文の強弱・単語の発音・そして何よりもスピードに慣れることができるようになります。
またリスニングは耳にどれほど英語の音を覚えさせるかが聴き取れるかどうかのコツになりますので、その音を聴いてしかもその音をなるべく同じ音で口から出す、という行為は自然に「音素」を脳の中に覚えさせるのに効果的というわけです。
基本的にシャドーイングによって身につけた音と同程度のスピードであるならば、シャドーイングを行うことによって非常にクリアに聴こえるようになるのでおススメです。
効果② :スピーキング力のアップ
ネイティブが発音した英語の音声をそのまま真似て発音する訓練ですので、それはいきおいスピーキング力強化に役立つのは当然です。
ただし、もしシャドーイングでスピーキング力アップを狙うのなら扱う英文の素材にも気をつけましょう。
余りにも英文の内容が固く、アカデミックすぎると逆に日常英会話力をつけるのには遠回りになってしまいます。やはり英会話等でよく使うフレーズを中心とした英文でシャドーイングをした方が、スピーキング力の向上には効果絶大です。
また、基本的にシャドーイングは一度だけではなくて何度も繰り返して行うもの。やはり何度も何度も五感に訴えるように英語の音を聴いて発音するという動作を繰り返すと、語彙などの「定着率」が段違いで変わります。
効果③:ライティング力のアップ
ライティングとスピーキングは実はつながっていて、スピーキング能力が向上すると、今までよりも正確にライティングができるようになってきます。
実は私たちはライティングをしている時も脳内で「リズム」を取っています。シャドーイングをすることによって英語のリズムを把握することに敏感になりますし、何よりも英語の語順にシビアになってきます。
つまりライティングでも、ネイティブがまず使わない英語の語順で英作文をすることがどんどんなくなってくるんです。
効果④:リーディング力のアップ
なぜ、シャドーイングの効果にリーディングが関わってくるんだ?と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
ところが、今回シャドーイングの効果について私が一番押したいのは、実はこのリーディング力のアップにあります。いや、これは本当にすごいですよ。
特にリーディングのスピードが遅くて困っている!といった英語学習者に超おススメです。
英文リーディング学習は当ブログでも記事にしていますが、英文解釈(精読)⇒ 多読というプロセスを経て初めてリーディング力がついてきます。
ところがリーディング学習は、単語や表現、構文など、自分で調べなければならないことが結構あるので、いきおい英文を英語のまま読むといった行為は省略されがちです。英語を日本語に起こしたからもういいや、というわけですね。
ですが英文リーディング学習は精読だけでは「片手落ち」なんです。
やはり英語を英語のまま理解するという過程が英語学習には必ず必要、そのために最後にシャドーイングをして仕上げの学習をするのはとても理にかなっているんです。
音読・シャドーイングで英語を声に出してるときは日本語なんかで考える暇がありません。この状況が実は最高で、強制的に英語の語順で英語を理解して英語を発してることになります。
ぜひリーディング学習には英語を英語のまま理解するという工程を学習のなかに組み込んでください。ただし文構造とか単語を全部理解してることは絶対条件ですよ!
シャドーイングのやり方・コツ
シャドーイングのやり方にはコツがあって、しっかりとした手順で行わないといまひとつ効果が期待できない場合があります。
次の手順をしっかりと守って、シャドーイングを最大限に生かせ、英語学習をしましょう。なお、シャドーイングは自分の発音を確認するのも重要ですので、録音用の機材があると自分の発音がどのように聴こえるか、客観的に判断できるのでおススメです!
やり方①:まずは普通に英文を読む
まずは用意した英文を普通に読みます。その際、わからない単語、や英文法、公文などは事前にしっかりとチェックしておくことが重要です。
シャドーイングは、基本的に文の構造がわからない英文を使わないのがポイントです。どんな構造で書かれているか分からない英文をシャドーイングしたところでまったく効果は見込めません。
やり方②:英文をオーバーラッピングする。
英文のわからない箇所をなくしたらいよいよシャドーイングの開始です。
とはいっても、初心者のうちはいきなりシャドーイングをするのではなくて、まずは英文をオーバーラッピングするのが良いでしょう。
オーバーラッピングと言うのは、シャドーイングとは異なり音声と発音をほぼ同時に行う方法です。初心者のうちは、英単語をどのように発音するのか、アクセントの位置や英文のイントネーションはどこかと何かとわからないことだらけですので、まずは実際の音声を聞きながらそれに重ねるようにして声を出す訓練をします。
この時は必ずテキスト(スクリプト)を見てしっかりと声を出すようにしましょう。このオーバーラッピングをすることによって英文のリズムと正確な発音が分かりますので、まずはシャドーイングをする前に我流にならないようにオーバーラッピングからスタートするのが超オススメです。
やり方③:シャドーイングをする(テキストを見て)
オーバーラッピングを10回ほど行うと、英文の発音の仕方・音読の仕方がわかると思います。そこで次のステップは同じ英語シャドーイングしてみましょう。
ただしシャドーイングは、最初の段階では負荷が大きいので、まずはスクリプトを見ながら丁寧にシャドーイングをするのがコツです。
スクリプトを見ながらでも最初はなかなか難しいものです。これをに30回ほど繰り返してみましょう。
やり方④:シャドーイングをする(テキストを見ないで)
さていよいよ本番です(笑)③でしっかりとシャドーイングをしたら、今度はテキスト(スクリプトを閉じて、英文を見ないで、音声に合わせてシャドーイングをします。
最初はびっくりすると思いますが、スクリプトを全く見ないで音声だけを耳に入れて、それをそっくりそのまま発音してみるのは頭が割れるくらい負荷がかかります。
そのくらい難しいのですが、この④のシャドーイングが慣れる頃、あなたの英語力はびっくりするぐらい向上します。
この①〜④のシャドーイングの手順を、毎日とりあえず1ヵ月ぐらい続けてみてください。そうすると、最初に感じた割れるような脳の痛みがだんだんとなくなってきます。
シャドーイングにだんだん慣れてきて、それと同時に頭に英語の方が出来上がってきます。そうすると長文を読んでいるときに、英語を日本語に変えるという行為が少なくなってくることに気づくんです。
そうするとしめたもの、あなたの脳が英語を英語のまま理解すると言う英語の方がスタートし始めます。
シャドーイングのやり方 応用編
一言にシャドーイングといっても、実はその種類は様々です。上記のやり方を完全にマスターしたら、以下の応用的なシャドーイングの方法を試してみてはいかがでしょうか。
① プロソディシャドーイング
プロソディシャドーイングは「聞こえてきた英語音声と全く同じ発音・イントネーションで正確かつ素早く復唱すること」です。通常のシャドーイングもこのプロソディシャドーイングを指す場合が多いのです。
ポイントは英文の意味の把握を二の次にして、聞こえてきた英語音声を正確に復唱するということ。できればテキストやスクリプトを確認しないで行ってみましょう。
英語の音をズレなく意識して「音声知覚」を高速化・自動化するまで復唱するのがコツです。
② コンテンツシャドーイング
プロソディシャドーイングに対して、こちらのコンテンツシャドーイングは音声ではなく、英語の意味のほうに焦点を絞って発音するシャドーイング方法です。
発音しながら、英語の意味を考えるのですから、正直プロソディシャドーイングよりはるかに難易度が高いです。最初は「音」に完全に集中するプロソディシャドーイングから始め、慣れてきたらコンテンツシャドーイングのやり方を取り入れてみましょう。
シャドーイング教材の選び方
シャドーイングができる教材はたくさん市販でありますが、この教材選びにもコツがあります。以下の点に注意して教材を選ぶ参考にしてください。
教材の選び方①:英文のレベルに注意する
シャドーイングの教材はあまりにも簡単すぎると、脳に負荷がかからないのであまり効果的ではありません。また、その逆で英文があまりにも複雑で難しすぎると、シャドーイングをしたとしてもお手上げ状態になってしまいます(笑)
シャドーイングする素材は自分に合ったものを選びましょう。目安としては一読して50%から60%の理解ができる英文素材がベストです。
選び方②: 英文の音声は「生声」はなるべく避ける
英文音声にも様々なものがありますが初心者は生声の「音声」はやめておいたほうがいいです。というのも生声は人によっては、かなりクセの強いなまりである場合があるので、シャドーイングにはするには不向きだからです。
上級者になれば、そういったなまりのある癖の強い英語の音声もいい負荷になるかとは思うのですが、正直初心者にはきついでしょう。
最初は、正規のクセのない発音をした、音声を選ぶのが無難です。
選び方③:テキスト(スクリプト)があるかどうか
これは必須です。やはりシャドーイングをやろうとはしてますが、まずはスクリプトで確認できる状況を作っておかないと、間違ったシャドーイングは無意味です。
特に最初は正直いってスクリプトを確認する機会がほとんどなので、まずはしっかりと英文に対応したスクリプトがあるものを選びましょう。
選び方④:英文の内容はなるべく新鮮なものを使う
これはどういうものかと言うと、やはりシャドーイングをやる以上はやっただけの効果を期待したいものですよね。
やはり何回もシャドーイングをして脳に刷り込むわけですから、刷り込んだ英文は今後に役立つ英文を使ったほうが、実践力がつくと言うものです。
あまりにアカデミックすぎる論文調のものは、実践力をつけるという意味ではおすすめできません。やはり日常でよく使う表現が盛り込まれているのが、将来役に立ちますので良いでしょう。
もし、シャドーイング用のテキストはどれがいいの?と悩んでしまったら、まずは「TOEICの公式問題集」がいいです。
というのは公式なだけあって扱っている英文が将来ビジネスでよく使う表現で埋め尽くされているからです。シャドーイングで英語力を鍛えると同時に、身についた表現が即戦力で役に立つ、という一石二鳥の状態に持っていくことができますよ!
シャドーイングの効果とやり方のまとめ
今回はシャドーイングのやり方と効果について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
まとめとして、シャドーイングはともすれば「リスニング」だけに効果的なやり方だと勘違いされている方がいますが、実は英文リーディング力をつけるのに非常に役立つ最終兵器であることをしっかり押さえておいてください。
あとは、すべてをしっかり理解できた英文を使って、シャドーイングをするのがコツ!いつの間にか、日本語に置き換えないで英語のまま理解している自分を発見できるのは間違いありません!
また会いましょう。
英文リーディングに役立つ勉強法について知りたい方は以下のカテゴリ一覧をのぞいてみてください。あなたの英語学習が変わります!
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