この記事は
「よく英文リーディングには英単語を覚えなければならないと言いますが、いったいどの程度英単語を覚えればよいのでしょうか?また具体的な英単語の学習方法のコツを教えてください」
と悩んでいる英文リーディング学習者に向けて記事を書いています。
●みなさんこんにちは、まこちょです。
英語を話す/書くなど、アウトプットに焦点が当てられている昨今、学校での英語学習や資格試験ではまだまだこの「リーディング」がかなりのウェイトを占めています。
そんなリーディングを攻略するための第一歩が「英単語学習」。文章全体の雰囲気が掴めれば細かい単語の意味なんて…と軽視するなかれ。
申し訳ありませんが、語学学習と英単語の学習は切っても切れない関係にあり、英単語などの暗記作業無くして語学学習を大成した人を私はこれまで見たことがありません。
ところがこの英単語学習、語学学習、特に英文リーディングに取って非常に重要な要素であるにも関わらず、英単語学習が異常に【へた】(失礼ですが)な方が多いのです。
英単語学習は間違った学習方法をすると英文リーディング強化どころか、下手をすると英文解釈に害悪にすらなる場合があるのはしっかりと押さえておくべきです。
ただでさえ覚える作業は苦痛なのに、せっかく覚えた英単語が英文リーディングに活かしきれないのってなんか悲しいですよね?
そこで今回は効果的な英単語方法について徹底解説します。ただ英単語を覚えるだけじゃなく、英文リーディングに即戦力になるような英単語の覚え方を極めてください。
以下の記事を最後まで読み終わると、次の点であなたの英文リーディング能力は著しく向上します。
ぜひ以下の内容を会得して今後の英語学習にお役立てください。
英単語学習で絶対に知っているべきこと
アルファベットを知らないまま英語を学習しようとするのは無謀ですよね。リーディングにおいて英単語とは、英語学習におけるアルファベットのような存在です。
つまりは、初歩中の初歩ということですね。
よく英単語を覚えなくても英文リーディングはできる、なんていう指導者の方もいらっしゃいますが、正直幻想でしょう。
以下の記事を読んでみてください。英単語学習は英語学習のスタート(基礎)だということがしっかり分かります。
①英単語を知らないと話にならない?
皆さん、考えてみてください。文章とは何でしょうか。そうです英文のまとまりですよね。では、その英文=一文とは?英単語の集まりです。
つまり、単語を並べたものが文であり、文を並べたものが文章なのです。
例えば、This is an apple.なんてシンプルな一文をとってみても、リンゴをappleと分からなければ理解できるわけがありませんよね。
その一文が理解できなければ、その先の文章も読めません。結果、基本的な単語を知らないが故に文章全体のリーディングの効率も悪くなります。英単語を知らないと話にならないとはこういうことなのですね。
つまり英語学習の初期段階において、基本単語を学習するということはそれだけで英語学習のスタートラインになっているということは絶対に忘れてはいけません。語学は「暗記」なくして攻略することははっきり言って不可能です。
②最初のうちは英単語の丸暗記も悪くない
先ほどの例を挙げるなら、This=「これ」apple=「りんご」と丸暗記してしまえば、isやanを多少スルーしても「これがりんごなのね」と一文を理解することは可能です。
そこからThat=「あれ」と覚えてあげれば、That is an apple.という文に出会ったときに「りんごは手元にはないのかな」と想像することができます。
知っている単語を増やしていければ、その一文が表現したい状況が見えてきます。その「知っている単語を増やす」という作業が「丸暗記」なのですね。
英単語を覚えるにはコツが必要
皆さんの中には「暗記が苦手だ」という方も多いのではないでしょうか。そんな方も取り組みやすい学習法をご紹介していきます。
①正直言って最初は「単語帳」を使って基本単語を押さえた方が早い
王道ですが、やはり「単語帳」には逆らえません。本屋や文具店に行ってみると、流行り廃り関係なく、年がら年中単語集や単語帳が売られています。
なぜこんなにも安定した存在なのか。それは、一番効率がいい方法だからです。
いくら頑張っても英字辞書を丸々覚えるのは不可能なのは明らかです。まず非効率すぎますよね。
市販の英単語集は、頻出度別にカテゴライズされているものもありますね。受験や資格試験に向けて、英和辞書を使ってaの項目から網羅していくよりもはるかに効率的です。
また、文具店で単語帳などを買って自分専用の単語集を作っていくことは、「自分が苦手なもの」や「次のテストで出てくる範囲」などとカスタマイズでき、より自分のレベルに合わせた学習が可能です。
ノートではなくリングで留められているカードなどであれば抜き差しも可能なので、覚えたものを一番後ろへ移動させたり捨てたりすることもできます。
単語を書いて意味を書いて…と、作る作業が面倒なので一見非効率的に思えますが、学習効率という面から考えると「単語帳」は最強なのです。
そこでまずはお手元の単語帳の基本英単語をしっかり仕上げてみましょう。実はこれだけで英文リーディング学習の負担は目に見えて軽減します。
②基本単語を押さえたら短文を使って覚える
単語の丸暗記がある程度できたら、今度は「英文から単語を覚える」ステージに進みます。「英文中での単語の使い方」を知るのです。
この作業には、いくつかのメリットがありますので参考にしてみてください。
【英単語を短文中で覚えるメリット】
①単語の使い方に慣れることができる
リーディングではそもそも単語のみが出題されるなんてことはそうそうありません。より実践的な練習を積むことができます。
その英単語を英文中で使うということはその英単語と一緒に使われやすい他の英単語も目に入りやすくなるということ。単語だけじゃありません、その英単語とよく一緒に使われる前置詞や副詞など、英単語と相性のいい他の英単語を効率よく経験することができるんです(こういったよく一緒に使う言葉の組み合わせをコロケーションといって英文リーディングでは特に注目すべきポイントになります)
②英単語が忘れにくくなる
英語も、皆さんが現在使っている日本語と同じ「言語」です。例えば、日本語の四字熟語、「聞いたことはあるけど日常で使ったことがない」というものはなかなか思い出せませんよね?言葉とは、使わないと忘れてしまうものなんです。
逆に、使い方を知っていたり日常で使っていれば忘れにくいのです。単語集や辞書には例文が載っています。余裕があれば、その例文を自分で書き替えてみるのもいいですよ。例えば
(例)enoughという単語を覚えたい
載っていた例文:Do you have enough time for lunch?
→lunchをdinnerにアレンジ:Do you have enough time for dinner?
実際にその単語を使ったという経験になり、より忘れにくくなります。
③英文法にも強くなることができる
紹介されている例文を見てみると、様々な英文法が使われています。例文の意味を理解することが、その英文に使われている英文法を理解することにつながりますね。
また、先ほどご紹介した「書き換え」も、youをheと書き換えればDoes he~?となり英文法の練習を取り入れることができます。
④リスニングにも強くなれる?
単語集によっては、付属の音声CDがある場合があります。その場合、たいてい「英単語」→「日本語」→「英語例文」という流れで読み上げられていることが多く、英文の読まれ方に触れることができます。
自然な英語の発音は、リスニング対策として短期集中的に触れるだけでは慣れることができません。単語学習という目的ではありますが、日ごろから英文の発音に慣れるためのツールとしても活用できますね。
③ある程度単語のストックが溜まったら、長文から単語を覚える学習へ
次はいよいよ文章の中から単語を捉えていきます。長文の中で覚えるのは、一見遠回りのように見えますが、実は効率のよい学習方法の一つでもあります。
最大のメリットは、「文脈での英単語の使い方に慣れることができる」ことです。
例えば、同じ「赤ちゃん」でもbabyとinfantがありますよね。話題が全体を通じて社会的であったり法律についてであったりした際、infantが多用されていれば「babyよりinfantの方が堅苦しい単語なのかな?」と感じることができます。事実、infantに対するイメージとしては、日本語で言う「赤ちゃん」というよりかは「新生児」といったほうが合うところがあります。
また、同じようなことを言っているにもかかわらず別の単語を使っている場合も多くあります。そうした表現にたくさん触れることで、「同じ意味を持つ英単語の書き換え表現」にも強くなることができます。
どこまで英単語を極めればよいか
英単語がリーディング学習において重要なのはお分かりいただけたことでしょう。ですが、ここで悩むのは「英単語学習はどこが上限なのか」ということ。
英和辞書の厚さが物語っているように、世の中には英単語がめちゃめちゃ多いのです。極めよう、続けようと思えばどこまでもやり続けてしまえるのが、単語学習の恐ろしいところです。
ですが、英単語学習だけに時間を割くほど暇ではないのも事実。そんな皆さんに「極める目安」をお伝えいたします。
英単語を見て意味を『悩んでいる』のは意味がない
文章を読み、「これはどういう意味だ?」と立ち止まってしまうようでは、単語学習は十分とは言えません。なぜなら、英単語は「悩む」類のものではないからです。
冒頭でお話ししたように、リーディングにおける英単語は、英語学習におけるアルファベット。そんなところで止まっていては先に進めないのです。
ですので、「単語の意味に悩まずに文章を読めるようになること」が一つ目の通過ポイントだと思っておくといいでしょう。
英単語を見てその単語のイメージが浮かぶまで反復暗記
先ほど「悩まず文章を読めることが通過ポイントだ」とお話ししました。では、単語学習におけるゴールはどこなのでしょうか?
それは、「単語を日本語で考えないこと」「単語のイメージをつかむこと」
例えばhappyを見たら自然と「お花畑の情景」が単語の上に浮かぶくらい、そこまでhappyという単語そのものを理解することです。
日本語で単語を捉えたままでは、英語を一度日本語に変換しているので、その分タイムロスしています。ですが単語のイメージが浮かぶようになると、英文を読んでいるだけで意味を「考えず」に「分かる」ようになります。
資格試験などは、レベルによっては日本語で書かれていても理解しがたい文章が出題されることがありますので、そんなときに、一文の意味ではなく、その文章の情報そのものを理解することだけに集中できるのは非常に有利です。
当然、このことはリスニングにもつながります。いちいち意味を考えていては話を聞き逃してしまいますからね。
そのためには、音読学習が効果的です。「きちんと発音できる人はきちんと聞くこともできる」という、とあるアメリカの大学の研究結果もあるくらいですので、実際に発音することが正確に聞き取るという能力に直結しているのですね。
音読の重要性・実際のやり方については以下の記事を読んでみてください。単語をイメージでとらえられるようになるまでの方法を学習することができます
英単語の学習方法まとめ
ここまでのことをまとめてみましょう。
- まずは英単語そのものを覚えるところからスタート
- そこから一文の中で、文章の中でと単語を捉える枠組みを大きくしていく
- 実際に文を作ってみたり音読してみたりするのが有効
- 英単語は「イメージ」が浮かぶまで反復学習を繰り返す
いかがでしたでしょうか。一朝一夕ではなかなか身につきませんが、英語、ひいては言語とはえてしてそういうものなのです。
継続は力なりを心に留めてこつこつと続けてみてください、また会いましょう。
コメント