この記事は
「There~の文の英文構造がよく分からない」
「There~の後ろに分詞が続く文はどう訳せばよいのですか?」
と疑問に思っている英語学習者に対して書いています。
● みなさんこんにちはまこちょです。
There~の文は、中学生のころ「~がある・~がいる」と意味から入っていったせいか、思った以上に構造を理解していない人が多いようです。
実はThere~の文は、構造がかなり特殊で、この構文【専用】の頭の動きが必要になる、ちょっと厄介な英文です。
「~がいる・ある」の訳出だけしか覚えてないと、とんでもないしっぺ返しを食らってしまうんですよね。
そこで今回は英文中にでてくるThere~の文を完全に読み切るための方法を教えます。
この記事を読むと以下の点で英文解釈能力が向上します。
▶ There~以下の文が長くなっても慌てなくなる
ぜひマスターして今後の英語リーディングにお役立てください。
There~の文のリーディングポイント
Thereの文は形が非常に独特です。したがってまずは、thereの文の構造を正確に知っておくことが何よりも大事になりますね。
Thereの後ろの文は主語(S)と動詞(V)が逆
There~の文でまずは押さえなくてはいけないことは、Thereの文は後ろの主語(S)と動詞(V)が逆になっていることです。
通常はS → Vの語順が英語では普通ですが、Thereから始まる文はThere + V + Sとなっているというのは英文解釈上、超重要ポイントです。
例
There is a cat on the table.
「テーブルの上にネコが一匹いる」
この例文自体は中学生の教科書に出てきそうなほど簡単ですよね。ですが、この主語(S)と動詞(V)が「逆」になっているという点はThere~の文を解釈するときの肝になる部分ですので絶対に押さえておきましょう。
主語(S)の後ろはどこまでいっても修飾語句(M)がつづく
Thereの文がThere V+Sの形になるということを知っていると恩恵を受けることができます。例えば以下の文を見てください。
例
There is an active Flat Earth Society in the United States.
この文はThere~の文ですが、そうと分かったらまず何と言っても主語(S)を探すことですね。もちろん主語と動詞が逆になっていることが分かってさえいれば
There is(V) an active Flat Earth Society(S) in the United States.
「アメリカ合衆国には、活動中の地球平面協会があります」
と考えることは容易なはずです。United Statesが主語なのでは?と考えてしまった人は、「前置詞がついた名詞は主語(S)になれない」という英文ルールを思い出してくださいね。
英文の主語(S)と動詞(V)の見つけ方については以下の記事を参考にしてください。
Thereの文の動詞はbe動詞だけではない
Thereの文は、There is(are)~といったようにbe動詞を使った形を学習することが多いのですが、そのほかにも自動詞を使うことができます。つまりbe動詞だけではないということ。
これも知らないと英文解釈上、若干とまどいますので注意が必要です。
例
There lived a wizard in the woods.
「森に1人の魔法使いが住んでいた」
There seems to have been someone in the classroom.
「教室に誰かがいたらしい」
There stands a school by the river.
「その川の近くに学校がある」
There + V+ S +分詞
There~の文に分詞が続く場合もあります。分詞は現在分詞と過去分詞の2つがありますが、それぞれの解釈方法を知っておくと良いでしょう。
① There (be) + S + ~ing =S + (be) + ~ing
「Sが~している」
② There (be) + S + ~ed =S + (be) + ~ed
「Sが~される・~られる」
例①
There is a boy running in the park.
= A boy is running in the park.
「少年は公園に走っている」
例②
There is little time left (for us).
= Little time is left (for us).
「(私たちには)時間がほとんど残されていない」
以上の点を踏まえて以下の英文をリーディングしてみましょう。意外にあっさり読めてしまうことに気づいてしまいます。
Thereの文の英文解釈練習
There came the dreadful night when the Station Master crept out very quietly to the yard where the big heap of coal was.
【単語】
- the …night when~「~の…な夜」※whenは関係副詞
- station master 「駅長」
- crept out ⇒ creep out「忍び寄る」
- the yard where ~「~の庭」※whereは関係副詞
- the heap of coal「石炭の山」
Thereの文の英文リーディング解説
There~の文というのは見たらわかるのですが、それにしてもピリオドまで長そうですね。
こんな時にどんなに英文が長くても「ぶれない」英文解釈力を作りたいですね。
There came the dreadful night when …
Thereの文ですが、be動詞を使わないで自動詞を使っているタイプです。あわてずに主語と動詞を特定し、
There came (V) the~night(S) when …
ととらえていきます。後ろの whenは関係副詞。the~nightにかけていきます。「…の恐ろしい夜がきた」どんな恐ろしい夜なんでしょうね?when以下の文は
…(night)when the Station Master(S) crept out(V) very quietly to the yard where …
where以下は関係副詞節。ここでは「場所」を表すyardにかけていきましょう。
「…のある庭まで、駅長がとても静かにやって来る → (夜)」
どんな「庭」なのでしょう。where以下を見ると
… the yard where the big heap(S) of coal was(V).
関係副詞の後ろの文は文の構造が揃っている「完全な文」が来ます。したがってwasの後ろに何かが足りないように見えますが、be動詞にはS+Vの第1文型があるんです。
その時のbe動詞は「ある・いる」と訳すと決まっています。思えばThere is(are)のbe動詞はまさにこの「ある・いる」と訳しているbe動詞ですよね。「大きな石炭の山がある →(庭)」
全訳「大きな石炭の山がある庭まで駅長が非常に静かにやってくる恐ろしい夜が来た」
あとがき
今回はThere~の文の英文リーディング方法について解説しました。
There~の文のポイントは、主語(S)と動詞(V)の位置が確定してしまえば、残りの部分はすべて修飾語句なので恐れる必要はない、ということです。
以下に英文は主語(S)と動詞(V)をしっかり押さえられるかが重要であるか、分かっていただけると幸いです。
また会いましょう。
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