この記事は
「よく英語で『因果関係』と言ったりしますが、どういう意味でしょうか?また因果関係をマスターするといったい英文解釈にどのような影響がありますか?」
と疑問に思っている英文リーディング学習者に向けて記事を書いています。
●こんにちは、まこちょです。
英語学習をしているとやたらに「因果関係」という言葉を耳にする人は多いのではないでしょうか。
因果関係というのは文字通り【原因⇒結果】や【結果⇒原因】の関係を作る用法のことなのですが、この因果関係、特に英文リーディングにおいては、使いこなすととてつもない威力を発揮するんです。例えば
例
It was cold, so I closed the window.
「寒かったので、私は窓を閉めました」
この英文は接続詞のsoが使われていますが、この接続詞が使われているだけで、
【原因】, so 【結果】
とsoをはさんで前後の文が【原因】と【結果】の因果関係を作っていることが分かるんです。そう、まるでsoが「⇒」の矢印の役目を果たしているかのように見えるんですね。
It was cold, ⇒ I closed the window.
「寒かった(原因)⇒ 私は窓を閉めた(結果)」
このように英文中に使われている語句を見るだけで、その英文中の「因果関係」がはっきり分かるものがあるんです。以下は知っていると英文リーディングにとっても便利な、「因果関係」を作る語句の一覧です。
【因果関係を表す基本的な語句】
- ①【結果】, for 【原因】
- 「【結果】した、というのは【原因】だからだ」
- ②【結果】because / as / since / now (that)【原因】
- 「【結果】した、なぜなら【原因】だからだ」
- ③【原因】. Consequently / As a result / Accordingly / Therefore / Hence / Thus / So 【結果】
- 「【原因】。それゆえに【結果】した」
- ④【原因】. This is [That’s] why 【結果】
- 「【原因】。だから【結果】だ」
- ⑤【結果】. This is [That’s ] because【原因】
- 「【結果】。これは【原因】だからだ」
- ⑥【結果】as a result of 【原因】
- 「【原因】の結果として【結果】だ」
ところがですね、この因果関係なのですが、何も上記のようにと語句を語句を「接続詞」や「接続詞副詞」で繋ぐだけではなく、なんと英文中の【動詞】だけで因果関係を表すことができるんですね。
つまり英文内で【原因】⇔【結果】の因果関係を表すことができるということです。これって英文解釈上、非常に重要なポイントになりそうですね。
そこで今回は「因果関係」を表す動詞は一体どういうものがあるのかを徹底解説します。以下の記事を最後まで読了すると、次の点であなたの英文リーディング能力はキレキレ(?)になります。
▶因果関係が分かると動詞の意味など「関係がない」ことが分かる
ぜひマスターしていただいて、あすの英文解釈能力を作ってくださいね。
因果関係を作る動詞一覧
因果関係を作る動詞はいくつかありますが、もちろん動詞の役割は2パターンあることは忘れてはいけません。それは
●【原因】動詞(V)【結果】
=【原因】⇒【結果】
と「⇒」の役割を果たす動詞と
●【結果】動詞(V)【原因】
=【結果】⇐【原因】
と動詞が「⇐」の矢印の役目を果たす場合の2種類あるんです。したがって因果関係の動詞を覚えるときは、しっかりと「矢印」の向きにしたがって動詞をまとめて覚えるといいでしょう。
【原因】⇒【結果】の「⇒」の役目を果たす動詞の種類
● 【原因】cause / bring [about] / give rise to(give birth to)【結果】
「【原因】は【結果】を生じる・引き起こす」
例
The delay in shipment caused serious loss.
↓
The delay in shipment ⇒ serious loss.
「出荷の遅れ」という原因が ⇒「大きな損害」という結果を生じたと考え
「出荷が遅れたせいで、大きな損害が生じた」
●【原因】result in / bring【結果】
「【原因】は【結果】になる」
例
Their plan resulted in failure.
↓
Their plan ⇒ failure.
「彼らの計画が【原因】となって ⇒ 失敗という【結果】を作った」
「彼らの計画は失敗に終わった」
●【原因】contribute to【結果】
「【原因】は【結果】に貢献する」
例
Music and art can greatly contribute to the enjoyment of life.
↓
Music and art ⇒ the enjoyment of life.
「音楽と美術という【原因】⇒ 人生の楽しみという【結果】を生むのに役立つ」
「音楽と美術は人生を楽しむのに大いに役立つ」
※注意※
contribute toはよく「~するのに貢献する」と学習するのですが、「貢献する」という言葉がどうも「良いこと」を連想しがちです。
ですが実際には「良いこと」ばかりではなく、contribute toは「悪い【結果】」を導くときにも使えるんです。以下の例を見てください。
例
The technology sometimes contributes to the environmental destruction.
この文のcontribute toを「貢献する」と訳してしまうと「その技術は、環境破壊に貢献する場合がある」となり、ちょっと意味不明です。
A contribute to Bは「AのせいでBになる」という因果関係を表す語ですので、あまり「貢献する」という表現に固執しない方が無難ですね。
訳「その技術のせいで、環境汚染を促す場合がある」
●【原因】precede 【結果】
「【原因】は【結果】に先行する」
後述するfollowとは逆の因果関係を作ることに注意しましょう。
●【原因】lead [amount] to【結果】
「【原因】は【結果】に通じる」
例
That response will lead to a claim.
↓
That response ⇒ a claim.
「その応対はクレームへとつながる」
因果関係をとる動詞は【原因】⇔【結果】の関係がしっかり分かっていれば特に動詞の意味を知らなくても問題ないことが分かることが重要です。
また、contribute toやlead toなどで気づいた方もいるかもしれませんが前置詞のtoは【後ろに「結果」を導くことが多いことも多いことは覚えておきましょう。
【結果】⇐【原因】の「⇐」の役目を果たす動詞の種類
先ほどの【原因】⇒【結果】の因果関係を作る動詞とは違って、今度は【結果】⇐【原因】の因果関係の動詞を作るパターンをご紹介します。つまり矢印の向きは「⇐」になるわけですね。
● 【結果】result [come / arise / emerge / derive / stem ] from【原因】
「【結果】は【原因】から生じる」
例
Many diseases result from poverty.
↓
Many diseases ⇐ poverty.
「多くの病気【結果】⇐ 貧困【原因】」
「多くの病気が貧困から生じる」
●【結果】be based on【原因】
「【結果】は【原因】に基づいている」
例
His view of life is based on his long experience.
↓
His view of life ⇐ his long experience.
「彼の人生観【結果】 ⇐ 長年の経験【原因】」
「彼の人生観は長年の経験により培われたものだ」
●【結果】depend [count / rest ] on【原因】
「【結果】は【原因】に依存する・頼る」
例
Consumption of beer depends upon the weather.
↓
Consumption of beer ⇐ the weather.
「ビールの消費量 ⇐ 天候」
「ビールの消費量は天候に大きく左右される」
●【結果】follow【原因】
「【結果】は【原因】の後に起こる」
例
Great famine followed the drought.
↓
Great famine ⇐ the drought.
「大飢饉 ⇐ 日照り」
直訳「大飢饉が日照りの後に起こった」
意訳「日照りが続いたため、大飢饉が起こった」
前置詞toが「⇒」の矢印のイメージに対して、fromやonは「⇐」の矢印を表すことが多く、後ろには【原因】がくることが多いことは覚えておくと英文リーディングで悩まなくて済みます。
あとがき
今回は「因果関係」を作る動詞についてまとめてみました。
動詞が【原因】【結果】の間に入って「⇒」や「⇐」の矢印の役目を果たしていることが分かると、動詞の具体的な意味が分からなくても、スムーズに英文解釈ができるようになります。
勢いSVOCの文型を押さえることにも役立ちますので、この因果関係を作る動詞はしっかりと押さえておきましょう!
主語と動詞の関係について、またはSVOCの5文型についてしっかりと集中学習したい方は以下のカテゴリ一覧を確認してみてください。英文解釈でつまずきやすいポイントがはっきり分かります。
また会いましょう。
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