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接続詞asの用法は5つ!意味と使い方の手順を徹底解説します

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従属(従位)接続詞

この記事は

「接続詞のasなのですがたくさん用法があってどの意味を使ったらいいのかよくわかりません。asの意味を使い分けるなんかコツみたいなものがあるのでしょうか?」

と、接続詞asについてちょっと気後れしている英語リーディング学習者に向けて記事を書いています。

 

●こんにちは、まこちょです。

 

接続詞asというのはとてつもなく嫌われていますよね。別にasが悪いわけではないのですが、いかんせん意味が多すぎるんですよね。

 

asに限らず接続詞というのは後ろにS+Vと続くのが普通です。したがって通常は

 

as + S + V

 

という形で使うのですが、以下の例文をちょっと見てください。この例文なのですが、全部接続詞のasが使われているんです。

 

まこちょ
まこちょ

なお、接続詞のasのうしろはなぜ主語(S)と動詞(V)が来るの?決まってるの?と疑問に思ってしまった方は以下の記事をまず読んでみてください。従位接続詞の攻略の第一歩です!

 

従属接続詞と等位接続詞の違いと基本的な使い方とは?主節の英文をあぶりだせ!

 

 

【接続詞のasの用法】

(1)He came up as I was leaving.

(2)As she had a headache, she was absent from school.

(3)It got colder as we climbed higher.

(4)He is as tall as you.

(5)He sang as I did.

(6)Young as he is, he is very clever.

 

 

う~ん…なんかとても用法が多いのですが、この文中で使われているas、なんと全部用法が違うんです。みなさんは見分け方ができますでしょうか?

 

なんかもう思わず「ふざけんなよ!」と騒ぎたくなってしまう接続詞、それがasなのですね。しかも英文中に使われる頻度もなかなかのものです(笑)

 

そこで今回は、英文中で接続詞のasを見たら、いったいどのように考えていけばよいのかを解説します。

 

asを見た瞬間に「どの意味を使ったらいいんだぁ~?」とファビョっていてもしょうがないですからね。ある程度はasを訳す意味の順番は決めておいても良いのではないでしょうか。

 

以下の記事を最後まで読了すると、次の点であなたの英文リーディング能力は大幅に向上します。

 

▶接続詞asについての考え方の手順がわかる
▶それぞれの用法のちょっとした注意点が分かる

 

ぜひ接続詞のasをマスターして今後の英語学習にお役立てください。

 

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これが接続詞のasを解釈するときの手順

接続詞のasは意味・用法が多いので、もし英文中に登場したらある程度確認する用法の手順を決めておいた方が無難です。

 

もちろんその手順は英文中に登場する割合からしっかり押さえることが大事。また「譲歩」などのように特徴のある形は、用法例を覚えていくと手順を踏む必要がなくて楽ですね。

 

以下の接続詞asの用法は英文に登場する頻度別に並んでいます。ぜひ以下の順にasの用法を考えられるようになっておきましょう。

 

①理由・時のas

例①

He came up as I was leaving.

「私が出ていこうとしたとき、彼が現れた」

 

例②

As she had a headache, she was absent from school.

「頭が痛いので、彼女は学校を欠席した」

 

まず、接続詞のasでダントツに出現頻度が高い用法は「時(~するとき)」と「原因(~するので)」です。まずはここからasの訳を考えていくのがよいかと。

 

時のasは極めてwhenと似ているのですが、whenやwhileよりも同時性が強いことは覚えておきましょう。また、以下の注意点も要注意です。

 

※注意※ as a childの形はどう訳すのか

実は、asには「接続詞」の用法のほかに、「前置詞」としての使い方があります。

 

前置詞ですから後ろには名詞がつきます。つまり

 

as +名詞

 

の形で使うんですね。この前置詞のasは通称「=」と呼ばれているもので「~として」と訳すと上手くいきます。

 

We respect him as our teacher.

「我々は先生として彼を尊敬している」

 

ところがですね、as a childとかas a boyは一見前置詞のasに見えるのですが、実はasは接続詞の時があるんです。したがってas a childは「子供【として】ではなく「子供の【頃】と訳す場合があることは注意しましょう。これは本当に特殊な例外なので覚えておいてください。

 

As a child, he lived in Ireland.   

子供の頃、彼はアイルランドに住んでいた」

 

②比例のas

続いてよく見るのが比例のasと呼ばれるもので「~につれて」と解釈するものです。

 

このasは特徴があり、asの後ろの文が「比較級」を使った文や変化を表す動詞を使った文が多くくることが特徴です。

 

例③

It got colder as we climbed higher.

「私たちが髙く登るにつれて寒くなった」

 

As we go up, the air grows colder. 
 
上に登るにつれて空気が冷たくなる」

 

③比較のas

これもおなじみの表現ですよね。代表的な形としてはas~asの比較構文があまりにも有名です。

 

ですがこの有名な形ですら、as~asの2個めのasが実は「接続詞」であることを知らない人が結構います。

 

このasは「~するのと比べて」ですので、as~as…は「…する比べて同じくらい~だ」と訳します。

 

例④

He is as tall as you.

 

この2つ目のasは「接続詞」ですので、当然後ろには主語(S)と動詞(V)が来なくてはならないのですが、この文はyouしかありませんよね。

 

ですがasが接続詞と分かっていれば、ピンと来ることがあります。そうasの後ろの文が一部省略されているんですね。

 

 

He is as tall as you (are)(tall).

「彼はあなたと同じくらい背が高い」

 

④ 様態のas

この様態のasは正直苦手にしている人が多いのではないでしょうか。意味的には「~のような(に)」と訳すだけなのですが、意外にも英文中によく現れるにもかかわらず上手く訳せない人が続出します。

 

そこで様態のasはぜひ以下の見分け方を覚えておいてください。ちょっとまとめますね。

【様態のasの見きわめ方】

  • ①「as + 不完全な文」になっている
  • ②「as + 人+(know / see / put)+it (them)」の形のとき
  • ③「S+V as S+V」で前後の文が同じ形の反復の場合。

 

例えば次の例を見てください。

 

He has the same watch as I have.

 

asの後の英文がI haveなのですが、haveは他動詞にもかかわらず後ろに名詞がありません。こういった文を「不完全な文」といいます。つまりasは「様態」なんですね。

 

He has the same watch as I have →名詞がない.

「彼は私の同じ時計を持っている」

 

※注意※ 様態のasを使ったイディオムは意外に訳しにくい!

様態のasの後の文は「省略」も多いです。しかも、以下のパターンは極めて訳しにくいのである程度はイディオムとして覚えておくのが良いでしょう。

 

as agreed「打ち合わせしたように」

He led the meeting to their own favor as agreed.

「彼は合意に従って彼らの都合良いように会議を導いた」

 

as promised「約束したように」

As promised, I am enclosing a copy of our latest catalog, which I hope you will find of interest.

「お約束どおり、当社の最新カタログを一部同封致します。お役に立てば幸いに存じます」

 

as requested「ご要望通り」

 

しかもこのパターンですが、英文解釈・和訳で頻出するくせにやたらに訳しにくい、というか初見でこれ訳せるのか?と思ってしまうのもあります。

 

まこちょ
まこちょ

以下の様態の形は必ず押さえましょう!とてもじゃないですが、知らないと解釈するのはほぼ不可能です。

 

  • as it is / as they are
    「(それが・それらが)現在あるように(実存するように・そのままで)」
  • as it was / as they were
    「(それが・それらが)以前あったように(以前のように)」

 

A : Would you like have an envelope for your receipt?

「レシートは封筒にお入れしますか?」

B : Oh, it’s fine as it is.

そのままで大丈夫です」

 

いやぁ~これは難しいわ(笑)

 

Industry as we know it today didn’t exist in those days.

「今日あるような産業は、その当時は存在しなかった」

 

この様態のasは形が決まっているので分かりやすいです。ポイントは

 

① 必ず前の名詞にかかる

Industry ⇐ [as we know it]

② it(them)はかかる名詞を指しているので訳さない

itはindustryを指すのですが、解釈のときはあえて訳さなくても大丈夫です。

 

例⑤

He sang as I did.

 

この文のdidは「代動詞」というやつで、sang=didです。つまりこの文はasを挟んで極めてよく似ている英文が2つ続いていることになりますよね。

 

He sang as I sang.

「彼女は私が歌ったように歌った」

 

このように前後の文が同じ形の場合「同形反復」といって、その場合asは様態で使われています。

 

Do as we do

「私たちがやるようにしなさい」

(引用:weblio)

 

⑤譲歩のas

例⑥

Young as he is, he is very clever.

 

最後に「譲歩のas(~だけれども)」ですが、このasはまず形の特徴があるんです。

 

asの前にあるyoungは形容詞ですが、この形容詞はもともと動詞(ここではis)の後にありました。つまり

 

Though he is young

Young though he is

thoughの代わりにasが使われるようになり

Young as he is

「彼は若いのだが

 

になったものです。またこの譲歩のasですが前に来るのは形容詞だけではなく名詞や副詞もくることがあります(ちなみに名詞の前に冠詞がついている場合省略されることが多いことも覚えておきましょう)

 

Child as he is, he is brave.

「子供なのだが彼は勇敢だ」

 

以上のことを踏まえながら今回の課題英文にチャレンジしてみましょう。接続詞のasに敏感になっている自分に気づくかと思います。

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接続詞のasの英文解釈問題

【課題】
One reason is that these thinkers were not simply trying to explain the world as it was, but rather the world as man needs it to be – unified, comprehensible, and ultimately systematic.

【単語・表現】

  • not simply A but rather B=not only A but also B「AだけでなくB」
  • as man needs it to be「人が世界にこうあってほしいとする」
  • unify「統合する」
  • comprehensible「簡単に理解できる」
  • ultimately「究極的に」

 

解説

One reason is that these thinkers(S) were(V)…
「1つにはこれらの思想家が…だったからだ」

 

「動詞の後のthatはまずthat節を疑え」は一体誰が言い始めたのでしょうか?(笑)と思うくらい使える知識です。

 

慣れてくるとOne reason is that S+V…が1つのイディオムのように感じられて「1つの理由はSがVだ ⇒ 1つにはSがVだからだ」と自然に訳せるようになります。

 

まこちょ
まこちょ

ちなみにこの「S+V+that節」の形を完全に極めたい!と思った方、実は以前にこの点について徹底攻略した記事を作っています!ぜひ確認してみてくださいね~

 

S+V+Oの目的語にthat節が来たときの英文解釈の方法はとてつもなく簡単なものだった!

 

these thinkers were not simply trying to explain the world as it was, but rather the world…
 
 
ここの解釈は少々難しいです。今回のテーマである接続詞のasを使った部分ももちろんですが、それ以前にnot simply A but rather B「AだけでなくB」の解釈が超厄介なのです。
 
 

「相関構文」だろ?これのどこが難しいんだよ

と思った方もいると思いますが、果たして正確に訳せるかな(ニヤリ)?

 

相関構文というのはnot A but B「AではなくてB」のような構文を総称していったりするのですが、この相関構文、実はとんでもないルールがあったりします。それは

 

相関構文のAとBは文法的に同じ形をしなくてはならない

 

というもの。これって地味に効いてくるルールです。

 

なぜってAが名詞だったらBも名詞、Aが形容詞だったらBも形容詞と、しっかりと同じ形で使わなければならないからです。

 

そうすると今回の英文の相関構文は非常にナンセンスな使い方をしていますよね。だってAとBの品詞が違うんですから。

 

not simply trying to explain… but rather the world

 

trying to explainはあきらかに動詞の進行形ですがbut rather以下はthe worldと名詞です。何度も言いますが相関構文はこういった使い方はNGなんですよ。

 

では、こういったときの対処法はどうするか?それは以下のルールを採用するんです。

 

相関構文のAとBの品詞が違うとき、例えばnot A but Bの場合、notをBと同じ品詞になるように移動できる

 

というもの。マジか!こんなもの教えてもらわなかったら絶対に分からないぞ…

 

そういうわけでnot simplyの場所を移動します。Bがthe worldで「名詞」なのでそれと同じ品詞になるよう場所を移動すると

 

not simply trying to explain the world as it was, but rather the world…

trying to explain not simply the world ~ , but rather the world

 

 

とこのようにnot simplyの場所を移動するとnot simply A but rather BのAとBが同じthe world「名詞」になってバッチリ!というわけです。したがってここは

 

these thinkers(S) were trying to explain(V)

 

not simply the world(O) ~,

 

but rather the world(O)

これらの思想家が、~の世界だけでなく、…の世界説明しようとしていた」

 

と解釈できた人、スゴ腕ですね

 

あとはそれぞれのthe worldが「どういった世界」なのか解釈できれば、終了です。

 

… the world as it was… 

 

何度も言いますがこのasの接続詞は本当に訳すのが難しい。日本語にこの形がないのでなおさらなんですね。

 

as it wasのwasは主節の動詞がwereで「過去形」になっているために時制の一致でwasになっているもの。つまりもともとはas it isで「実存する(世界)」と訳せばよいでしょう。

 

全訳「1つには、これらの思想家たちが、実存する世界だけでなく、人間が求める世界、すなわち統一されて理解しやすく究極までに組織化された世界の姿を説明しようとしていたからである」

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あとがき

今回は接続詞asの用法についての考える手順と意味について説明しました。まとめると

 

【接続詞のasの考える手順】

  • ①理由・時「~なので・~するとき」
  • ②比例「~につれて」
  • ③比較「~とおなじように
  • ④様態「~のように(な)」
  • ⑤譲歩「~だけれども」

 

の順で考えていくとすんなり英文解釈が可能になります。

 

ぜひマスターして今後の英文リーディングにお役立てください!また会いましょう。

 

従位接続詞を極めたい人は以下の一覧記事を確認してみてください。接続詞でつまづきそうなポイントが一目で分かります。

 

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