この記事は
「whereの節が文中に出てきた時、悩んでしまうことがあります。where節は一体どのくらい種類があるのでしょうか?」
とwhere節の処理方法に悩んでいる英文リーディング学習者に向けて記事を書いています。
●こんにちは、まこちょです。
where節の処理の仕方が困るという方は正直多いです。形的にはwhere S+Vという点で特に難しい形をしていないのですが、じつはこの形になったwhere節は4つの訳し方があることをご存じでしょうか。
例えば関係副詞のwhereなどは、関係詞の単元で取り扱うせいか意外に知っている方が多いです。以下のような例文はおなじみかと。
例
That is the house where I used to live.
「あれは以前住んでいた家だ」
ところが英文中に登場するwhere節は、関係副詞のwhere節だけでなく、他にも異なる使い方をするものがあるんです。
特に副詞節として使うwhere節については苦手な方が非常に多く、よく質問を受けるほどです。
そこで今回は、英文中に登場するwhere節の種類について徹底解説!以下の記事を最後までお読みいただければ、次の点であなたの英文解釈能力は向上します。
ぜひwhere節の訳し方をアスターしていただいて、今後の英文リーディング学習にお役に立ててください。
where S+Vは名詞節・形容詞節・副詞節がある
where節の厄介なところは、形こそwhere S+Vなのですが節の種類が「名詞節」「形容詞節」「副詞節」と3種類もあるところです。
where節の種類①:関係副詞のwhere ⇒形容詞修飾
例えば先ほどの例文ですが、関係副詞のwhereは先行詞にかかる形容詞修飾をしています。
このときのwhere節の訳し方ですが先行詞(whereの前にある名詞)を修飾するだけですので、where自体は訳さなくて大丈夫です。まとめると
【形容詞修飾のwhere】
- ① where節が先行詞にかかる ※ 先行詞 ⇐ [where S+V~]
- ② 意味:「SがVする(先行詞)」
例
That is the house where I used to live.
↓
That is the house⇐ [where I used to live].
where節の種類②:関係副詞のwhere(先行詞がないパターン)
この関係副詞のwhereですが、通常は上記の例文のように先行詞というものがあります。ところが、先行詞がplace「場所」の名詞が来た場合、わざわざthe placeを関係副詞whereの前に置かなくても分かるため、placeを省略してしまうことがあります。
例
This is the place where I was born.
↓
This is where I was born.
「こちらは私が生まれた場所だ」
このとき、まるでwhereのなかに先行詞を含んでいるかのように見えるため、whereを「場所・ところ」と訳し、where節全体で「名詞節」として解釈することがほとんどなんですね。
【名詞節のwhere節】
- ① the place where S+Vのthe placeが省略したもの
- ② where S+Vで「SがVする場所(ところ)」と訳す
- ③ 名詞節扱いになる
※この先行詞が省略される関係副詞は何もwhereだけではありません。関係副詞のwhenやwhyも同様に先行詞によっては省略されるパターンがありますので注意しましょう。
● when「~する時」
関係副詞whenの先行詞がthe time / the yearの場合は省略されることが多いです。
例
2001 is the year when I was born.
↓
2001 is when I was born.
「2001年は、私が生まれた年(時)だ」
● why 「~する理由」
関係副詞whyの前にthe reason「理由」が先行詞として置かれた場合、やはりthe reasonを省略する場合があります。
That’s the reason why I hate a banana.
↓
That’s why I hate a banana.
「そのことが、私がチョコレート・ケーキが嫌いな理由だ」
↓
「そういうわけで、私はチョコレート・ケーキが嫌いなんだ」
where節の種類③:疑問副詞のwhere(名詞節)
同じ名詞節でもwhere S+Vを「どこで(に)SがVするのか」と訳すパターンがあります。この時のwhereは「疑問副詞」といいます。
例
I don’t know where she lives.
「私は、彼女がどこに住んでいるかを知らない」
where節の種類④:接続詞のwhere(副詞節)
さて、問題のwhere節です(笑)まず意外なことにwhereには「接続詞」があるということを知らない方もいらっしゃいますので、ここでバッチリものにしてもらいたいと思います。
接続詞のwhereがあり「副詞節」を取るということは、although S+V「SがVだけれども」や when S+V「SがVするとき」のような使い方がwhereにもできるということです。ところがなぜかこの副詞節のwhereは英語学習の蚊帳の外に置かれがちですから注意が必要です。
【副詞節のwhere節】
- ① where S+Vで「SがVするところで」
- ② 副詞なので文型に含まれない
例
Where the convenience store is now, there used to be a bookstore.
「今コンビニがあるところに、以前は本屋があった」
副詞節なので、仮にwhere節を英文中から取り除いたとしても、後にはSVOCの欠けることのない「完全な文」が残るのが特徴です。
例
Where there’s smoke, there’s fire.
「火のない所に煙は立たぬ」
例
Put the medicine where children can’t get at it.
「 薬は子供の手の届かない所に置きなさい」
putはSVOの第3文型を取る動詞。したがってthe medicineまでで文型は完了しています。where節が副詞節になっているんですね。
この副詞節のwhere節ですが、今回ご紹介した4つのwhereの訳し方の中でも識別が非常に難しいせいか、よく和訳問題でミスってしまう箇所になるんですよね。ですが副詞節になるのはこのwhere節ですので、是が非でもマスターしておきましょう。
以上のことを踏まえた上で今回の課題英文にトライです。
where節の課題英文
Then, with rocks laboriously gathered from the steep slope, they buried Mallony where he lay on his beloved Everest. (学習院大)
【単語・表現】
- laboriously「苦労して」
- steep slope「険しい斜面」
- beloved「最愛の」
解説
文頭がwithから始まるこの英文、もちろん次のrocksは主語になれません。ここはwith rocksで前置詞+名詞を作り、後からgathered(過去分詞)がrocksを修飾しているんですね。意味は「その急斜面から苦労して集めた石で」
They (S) buried(V) Mallny(O)で、この文はSVOの第3文型。したがってwhere節がSVOCの文型に含まれていません。
Mallonyは「名前」ですので、where節が修飾できないことを考慮すると、このwhere節が「副詞節」であり「~するところに」と訳出していくことにします。意味「彼らはマロリーを、彼の最愛のエベレストで彼が横たわっている場所に埋葬した」
全体訳「そして、その急斜面から苦労して集めた石で、彼らはマロリーを、彼の最愛のエベレストで彼が横たわっている場所に埋葬した」
where節の訳し方:まとめ
さて今回はwhere節の4つの訳し方について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
特に最後の副詞節のwhere節は、英文に頻繁に登場するにもかかわらず、なぜか存在を忘れてしまう(?)方が多いですので、ぜひ例文を通じてしっかりと脳内ストックに収めておいてくださいね!
また、会いましょう。
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