「よく先行詞と関係詞が離れているパターンの英文を読むことがあるのですが、このこの先行詞が直前にないパターンは関係詞しかないのですか?もしあったら他のパターンも教えて欲しいです!」
という疑問に対して記事を書いています。
●こんにちは、まこちょです。
通常、関係詞を使った英文をみると、先行詞は関係詞の「直前」にあるのが原則です。
例
There is a boy who wants to meet you.
「あなたに会いたがっている男の子がいる」
ところがです、上記のように先行詞が関係詞の直前にいつもあればそれはそれは楽なのですが、先行詞が関係詞と離れている場合があるんです。
たとえば上記の文だって、a boyとwhoの間に修飾語句などが入ると
There is a boy at the door who wants to meet you.
「玄関口に、あなたに会いたがっている男の子がいる」
とこれだけで、先行詞と関係詞が離れた英文が出来上がるんですね。
つまり先行詞と関係詞が離れるパターンは決して珍しいことではなく実は頻繁に発生する極めてスタンダードな現象と言ってよいでしょう。
ただし!いくら先行詞と関係詞が離れるのが珍しくないとはいえ、ある程度「形」に慣れていないと戸惑ってしまうのも事実。
しかもこのパターンは関係詞だけではありません。実は修飾、非修飾が離れているパターンは関係詞以外のものでも作ることが可能です。
そこで今回は先行詞と離れたパターンを全部ご紹介します。意外に多いですが英文リーディング上、どれもよく見かける形ですのでぜひパターンを押さえておきましょう。
以下の記事を最後まで読むと次の点であなたの英文リーディング能力は向上します。
▶ 修飾語句は関係詞だけではないことが分かる
ぜひ、以下のパターンをマスターして英文解釈に役立ててくださいね!
これが先行詞と関係詞が離れるパターンのすべてだ
先行詞と関係詞が離れてしまうパターンにはいくつかあり、どれも英文中によく見る形です。考えられるパターンをすべて網羅しましたのでぜひ知識として吸収してしまいましょう。
① 先行詞が主語+述部+関係詞
例
The time has come when I must decide my future course.
「進路を決めなければならない時がやってきた」
まずはこの有名な形からご紹介します。主語が先行詞で、そこに関係副詞節when~がかかっています。もちろんThe timeのすぐ後ろにwhen節をくっつけて
The time ⇐ [when I must decide my future course] has come.
と表現してもよいのですが、ご覧の通り、この形だと主語と動詞が離れすぎてしまって非常に読みにくい形になります。そこで関係詞節以下を動詞の後ろに配置することで、読みやすい英文にしたというわけです。
ちなみに参考書などでは、圧倒的に関係副詞whenを使った例文で、このパターンの紹介がされるのですが、実は関係詞はwhenだけでなく他の関係詞、whereやwho、which、that、whoseなど、何でもこの形を取ることができます。
例
The fact was so dangerous that I faced.
「私が直面した事実はとても危険なものだった」
※ that節以下が先行詞The factを修飾している
例
The dog is mine which has big eyes and long ears.
「大きな目と長い耳を持つ犬は私の犬です」
※ which節が先行詞The dogを修飾している
② 先行詞+(前置詞+名詞)+関係詞~
このパターンも非常に多いですね。先行詞と関係詞の間に(前置詞+名詞)の修飾語句が挟まった形です。
このパターンでよく間違えてしまうのは、(前置詞+名詞)の名詞を先行詞とカン違いして関係詞節をかけてしまうこと。いや、よくやってしまいます(笑)
例
There was something in her voice that made me cheerful.
「彼女の声には私を元気にする何かがあった」
that節以下が修飾しているのはher voiceではありません。「彼女の声(にある)何か」、つまりsomethingです。
例
Nature is that part of the world which people did not make.
「自然とはこの世の中のうちで、人々が手を加えていない部分である」
which節の先行詞はthat part。意味的にも世界は「人」が作り上げている部分がある一方で、アンタッチャブルな領域(ここではthat part)もあるわけです。
③ 先行詞+関係詞+関係詞(関係詞の2重限定)
先行詞と関係詞の間に、もう1つ関係詞が挟まっている形もあります。2重限定といってなかなかハイレベルな関係詞構文なのですが、これは先ほどの先行詞+(前置詞+名詞)+関係詞の「前置詞+名詞」の部分が関係詞になっていると捉えていただければOKです。
例
He is the only man that I know who can do it.
「彼は私が知っている中でそれをすることができる唯一の男です」
※ 先行詞+(前置詞+名詞)/ 関係詞+関係詞の訳し方
先行詞と関係詞の間に「前置詞+名詞」や「関係詞」が挟まれている場合の訳し方にはちょっとコツがあります。ぜひ訳し方を覚えておいてください。
例えば上記の例ですが次の手順で訳すようにします(番号が訳す順番です)。
… ③something (①in her voice) ②that made me cheerful.
… ③the only man (①that I know) ②who can do it.
要するに先行詞と関係詞の間に挟まっている( )の部分を一番最初に訳すようにするとスムーズに訳すことが出来るということです。些細ですがぜひ覚えておくとよいでしょう。
先行詞にかかる修飾語句は関係詞だけじゃない!
先行詞と離れている修飾語句は「関係詞節」が多いのですが、実はこの修飾語句は何も関係詞節と決まっているわけではありません。to 不定詞や接続詞(同格)のthat、または前置詞句などそれこそたくさんパターンがあります。
例
修飾語句が不定詞句の場合
The time will come for everyone to study every subject in the Internet.
「すべての人がインターネットで、あらゆる科目を学習できる時が来るだろう」
例
修飾語句が同格のthat節の場合
The news surprised us that he had known the fact.
「彼がその事実を知っていたという事実は我々を驚かせた」
the newsとthat he had known the factが「同格」の関係になっています。
例
修飾語句が前置詞句の場合
News arrived this morning of Ken’s having passed the exam.
「今朝、ケンが試験に合格したという知らせが届いた」
このように先行詞を修飾するのは関係詞だけじゃないぞ!と肝に銘じて英文解釈することが大事です。
先行詞と離れている関係詞パターンについて:まとめ
さて今回は先行詞と関係詞(修飾語句)が離れている場合の種類と解釈方法について徹底解説しましたがいかがでしたでしょうか。
先行詞と関係詞節が離れることがあるのは、英文法学習書で触れることが多いのですが、これが関係詞節以外の修飾語句も来ることがある、というのは意外に盲点かもしれません。ぜひ上記の型を押さえていただいて正確に英文をリーディングできるようにしましょう。
また会いましょう。
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