この記事は
「SVOCの第5文型ってあるじゃないですか? 特にmake,let,have.getなのですが、英文を読んでいると補語(C)の部分に、動詞の原形が来たり形容詞が来たりと…結局Cには何を置くの?って戸惑うことがあります。各動詞ごとにSVOCのCにおける品詞に違いがあるのでしょうか?」
と悩んでいる英文リーディング学習者に向けて記事を書いています。
●みなさんこんにちは、まこちょです。
今回のテーマは英語学習すると必ず一度はぶち当たる悩みなのではないでしょうか。そう、それはSVOCのC問題(?)。
思えば中学生のときに、初めて以下のような文でSVOCとファーストコンタクトをし(ただし中学英語ですので、この文がSVOC文型と呼ばれるものだよ、と説明はされていないかもしれませんが)、
例
He called the dog Bob.
「彼はその犬をボブと呼んだ」
この時、Bobは「名詞」ですので、SVOCのCの位置には「名詞」が来るんだ、と間接的に学習して満足していたらこんな文も同時期に。
例
The news made me happy.
「その知らせで私は幸せになった」
この文もSVOC文型なのですが、今度はCの位置にhappyの形容詞があるんです。
まぁ、そんなものなのかしらと思いつつ華麗にスルー(?)していると今度は高校英語で、
例
He made her sing.
「彼は彼女に無理やり歌わせた」
このsingは「原形不定詞」と呼ばれるものでto+動詞の原形のtoが取れたもの。ようするに動詞なのですが、「ほほう…」と思いつつもこのあたりからSVOCについてなんとな~く「不穏」な空気が漂い始めます。そして
例
She saw you crossing the street.
「彼女はあなたが道を横断しているのを見た」
例
She heard his name called.
「彼女は彼の名前が呼ばれるのを聞いた」
とCの位置に分詞(現在分詞・過去分詞)も来ることが分かってしまったあたりで
まぁ普通は発狂しますよね。
とこのようにSVOCのCにはいろいろな品詞がくるんですよね。思わず「ちょ!ふざけんなよC!」と怒り狂ってしまうのはまぁ当然です。
しかもこのSVOCですが動詞の種類によってCの位置にくる品詞が変わります。まったくもって英語リーディング学習者にとってSVOCは「鬼門」といっていいくらい難易度が高いものなんです。
そこで今回はSVOCのC問題に終止符を打つべく、用法ごとにCの位置に来る品詞をまとめてみようと思いました。
なんか考えただけで面倒くさそうですが、一度まとめてしまえばそれなりにSVOCの資料として使えるかも、と思ったんですよね。
というわけで以下の記事を最後まで読んでいただけると、次の点であなたの英文リーディング能力は著しく向上します。
▶英文中のSVOC文型が発見しやすくなる
ちなみにSVOCを取る動詞といってもそれなりに種類があります。そこで今回は極めて出題頻度が高いmake、have、let、getのSVOC文型のCについてまとめてみますね。
ぜひ以下の記事内容を理解していただいて、今後の英語学習に役立てていただければ幸いです。
ちなみにSVOC文型って何?と思ってしまった方は、お手数ですがまずは以下の記事をざっと読んでみてください。そうすると当記事のバリエーションも頭に入りやすくなりますのでおススメです。
今回は読み物としてよりみなさんが実際に英文を読んでいるときの「辞書」的な役割でとらえてくれると幸いです。
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SVOCのCのバリエーションはこれだ
SVOCのCにはいったいどのような品詞がくるのか?代表的なSVOC文型を取る動詞を見ていきましょう。
① makeのSVOC
例
She made me angry.
「彼女は、私を怒らせた」
※「make+O+過去分詞」の形で使われるのは非常に限られています。次の3つのパターンを覚えておきましょう。
- ● make oneself understood in 言語
「~語で言いたい事を伝える」 - ● make oneself heard
「相手に自分の声を伝える」 - ● make + O + known
「Oを知らせる」
例
He couldn’t make himself heard.
「彼は自分のことを伝えることができなかった」
例
She made him clean the room.
「彼女は彼に部屋を掃除させた」
【ワンポイントメモ】
makeのSVOCは「make O 現在分詞(~ing)」の形が存在しません。
① letのSVOC
letもSVOCの第5文型を取るのですが、Cの位置はほぼ動詞の原形が来ます。なおこのletは非常に有名な語法がありますのでぜひ覚えておくと良いでしょう。
● let+O+Cのパターン
【Cの位置】
- ① 動詞の原形「OにCさせる(許可)」
- ② 形容詞・副詞・前置詞句「OをCの状態にさせる」
例
Let us know if you pass the exam.
「試験に合格したら知らせてください」
例
I’ll let him do so.
「私は彼にそれをさせます」
※注意
let+O+CはCの位置に「動詞の原形」が来ます。したがって過去分詞を置くことができないのですが、文の構造上どうしても過去分詞を置かなければならないシチュエーションがあります。
その場合letは、let+O+過去分詞という形ではなく、あくまでも「動詞の原形」の部分を守るんです。つまり形はこう。
let+O+be+過去分詞
ええ!まさか!?と思うかもしれませんが本当です。極めて頻度は少ないですがじつは入試問題にもしっかりと登場する形なんです。
命令文を受動態にする場合によく使われますので一応押さえておきましょう。
例
Do it at once.
↓
Let it be done at once.
「すぐにそれをしてください」
あくまでもletのCの位置は「動詞の原形」が来るのが基本!
またletにはCの位置に形容詞や前置詞(句)などが来る用法もあります。これも非常にめずらしいのですが、例文をご紹介しますね。
例
Don’t let the dog loose.
「犬を放してはいけません」
⇒ looseは形容詞
例
Let me in.
「中に入れてください」
haveのSVOC
今回ご紹介するSVOCの動詞の中できわめて厄介なのはこのhaveでしょう。Cにくる形は動詞の原形だろうが現在分詞・過去分詞だろうがなんでも置くことができます。
とくに危険なのがCの位置に過去分詞がきたパターンです。
●have+O+Cのパターン
【Cの位置】
- ①動詞の原形「OにCさせる」
- ②過去分詞「OをCされる(Cしてもらう)」
- ③現在分詞「OにCさせておく」
- ④形容詞「OをCにする」
例 have+O+原形
I had my brother paint the wall.
「私は弟に壁のペンキを塗らせました」
例 have+O+過去分詞
I had a suit made.
「私はスーツを作ってもらいました」
have+O+過去分詞は「使役(~させる)」のほかに「被害(~される)」の意味もあることが超重要ポイント。リーディングによく出てくる形ですよね。
例
I had my car stolen.
「私は車を盗まれました」
have+O+過去分詞の用法について具体的に英文リーディングしたい方は以下の記事を読んでみましょう。この形が非常にデンジャラスであることが分かりますよ!
例 have+O+形容詞
Now I had the table ready.
「私は食卓の準備を整えた」
getのSVOC
getのSVOC文型のCの形ですが、実はhaveと同じ。ですがgetの場合はCの位置に動詞の原形を置くのではなく、to+動詞の原形の形にするのが最大の特徴です。
● get+O+Cのパターン
【Cの位置】
- ①to不定詞「OにCさせる」
- ②過去分詞「OをCされる(してもらう)」
- ③現在分詞「OにCさせておく」
- ④形容詞「OをCにする」
例 get+O+to不定詞
I got him to translate it into English.
「私は彼にそれを英語に訳してもらった」
例 get+O+過去分詞
I got the car washed by my brother.
「私は弟に車を洗ってもらった」
例 get+O+現在分詞
I got the engine running.
「エンジンが作動している状態にした→作動させておいた」
例 get+O+形容詞
It is hard work to get the room clean.
「部屋をきれいにするのは、骨の折れることだ」
make、have、let、get(SVOC)のCの形まとめ
今回はmake、have、let、getのSVOCの形について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
SVOCのCの位置に何が来るのかは、正直言って英語学習で面倒くさい箇所でしょう。ですがCの形によって訳出が異なる以上、適当に処理するわけにはいきませんね。
ぜひマスターしていただいて、今後の英文リーディングにお役立てください。また会いましょう。
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